ブランディング(理念の再定義)+Web
ワンダーツリー(IT企業)
Overview案件概要
| クライアント | ワンダーツリー |
|---|---|
| 業種 | IT企業(創業20年近く)。エンジニアの育成・派遣と、自社運営のプログラミングスクール |
| ご相談のきっかけ | 「コーポレートサイトをリニューアルしたい」— そこから理念の再定義へ |
| 当時の状況 | 年間20〜30名を採用(東京・大阪を含む)。旧サイトは社内制作で、企業サイトと採用ページが分かれていた |
| 体制 | コアメンバーとのブランド設計ワークショップ+代表とのマンツーマンの対話 |
| 公開 | 2025年10月 |
| 提供領域 | 理念再定義のワークショップ・対話の設計/進行・コーポレートサイト・社員インタビュー・インフォグラフィック・ブログ機能 |
Results成果 — 代表の声
理念を定義しなおしたことが、社内にも、社外にも。
当社の理念を改めて定義しなおす機会を得たことで、社内のみならず社外の方にも、非常に好評をいただいています。
— 代表取締役 福澤氏
ワークショップと代表との対話を経て、「人を育て、社会を耕す」というタグラインを起点にした理念体系が、会社自身の言葉で言語化された。
コーポレートサイトは、大樹から果実が実り落ちる動きとして思想そのものを可視化。デザイン初稿の時点で先方に喜んでいただけた。
分かれていた企業サイトと採用ページをひとつに統合。社員インタビューやデータの図解まで、同じコンセプトで一貫して発信できるようになった。
Story取り組み
Issue課題 — 「サイトを新しくしたい」の奥にあったもの
ご相談は、「コーポレートサイトをリニューアルしたい」という一言から始まりました。ワンダーツリーは創業20年近いIT企業。自社のプログラミングスクールで新入社員を数ヶ月かけて教育し、エンジニアとして各地の現場へ送り出す——「人を育てて世に出す」ことを事業の核にしてきた会社です。東京・大阪を含めて年間20〜30名を採用し、その多くは採用媒体経由の中途採用でした。
ところが当時のサイトは社内制作の簡易的なもので、企業サイトと採用ページが別々に分かれていました。応募を考えた人が会社のことを知ろうとしても、事業の説明はあっても「この会社は何のために在るのか」が、どこにも書かれていない。ヒアリングを重ねる中で、経営陣自身が「カッコいいサイトを作っても、ワンダーツリーらしさを表現できていなければ意味がない」という問題意識を持っていることがわかりました。
必要なのはデザインの刷新ではなく、その手前——自分たちの理念をことばにすること。私たちはサイト制作の前段に、ブランド設計のワークショップを組み込むことを提案しました。


Process 1ワークショップ — 会社の「らしさ」を全員で掘り起こす
代表・人事担当・各事業や職種の代表者からコアメンバーを選び、事前アンケートを経て、オンラインホワイトボードを使った約3時間のブランド設計ワークショップを開きました。問いはたとえば、こんなものです。
- 10年後の自社を「未来新聞」の記事にするとしたら、何と書かれていたいか
- 友人にこの会社を紹介するなら、どう表現するか
- 「うちの会社らしい」と感じる行動はどんなものか
- 会社を画像1枚で表すなら? 色で表すなら? キャラクターにするなら?
正解を当てにいく問いではなく、メンバーそれぞれの実感を持ち寄る問いです。ここで出てきたイメージ——あたたかさ、人の近さ、働きやすさ——が、のちのデザインの方向を決める根拠になりました。
Process 2代表との対話 — ワークショップの結果を、鵜呑みにしない
ワークショップで強調されたのは「ワークライフバランスの良さ」でした。ただ、私たちはその結果をそのまま理念にはしませんでした。創業からボトムアップで成長してきたITベンチャーの代表には、「もっと挑戦するベンチャーマインドも持ちたい」という本音があるのではないか——そんな仮説を立て、代表とマンツーマンで2時間の対話の場を設けました。
会社として、働きやすさと挑戦のどちらへ向かうのか。この対話を通じて見えてきたのは、どちらか一方ではなく、その両方を支えている事業の実態でした。スクールで新入社員を数ヶ月みっちり教育してから現場へ送り出す。この「人材教育」こそが、ワンダーツリーが本当にやりたいことなのだ、と。
Process 3言語化 — 「人を育て、社会を耕す」
「人材教育が核である」という定義が定まると、社名の「ワンダーツリー」が持っていた意味が立ち上がってきます。大きな木が、ワンダーな人材を果実のように実らせ、次々と社会へ送り出していく。この構造をタグラインと理念体系に落とし込んでいったのは、ワンダーツリーの皆さん自身です。弊社が担ったのは、そこへ至るきっかけ——問いを立て、対話の場をつくること。言葉そのものは、会社の中から生まれました。
人を育て、社会を耕す。
— タグライン(Purpose: Nurturing people, cultivating society.)
人の想いに根を張り、その成長が価値となって社会に実り、その実りがまた人を育てる。私たちは、人と社会が共に育つ循環を、日々の現場から育て続ける。
想いが集まり、夢が咲き、社会に技術以上の価値を実らせる企業へ
タグラインが先にあったのではありません。事業の実態を掘り、代表の本音と社員の実感を突き合わせた先に、この言葉が残りました。
Process 4デザインへの翻訳 — 思想が、そのまま動きになる
ビジュアルの方向は、今風のソリッドなIT企業らしさをあえて採りませんでした。ワークショップで社員から出てきた会社のイメージは、シャープさよりも、あたたかさと親しみやすさ。だからカラフルで、かわいらしさのある世界観を選んでいます。
トップページでは、果実をたくさんつけた大樹から、ひとつの果実がスクロールに合わせて落ちていきます。実の形はコンテンツごとに姿を変え、各事業の紹介や採用コンテンツへの入口になる——「木が人を育て、社会に送り出す」という思想が、そのままサイトの動きと導線になっている構造です。
採用の課題には、コンテンツで応えました。分かれていた企業サイトと採用ページをひとつに統合し、入社経路ごとの社員インタビュー、社員アンケートを図解したインフォグラフィック、更新を続けるためのブログ機能を実装。応募を考えた人が「どんな会社で、どんな人が、どう働いているのか」まで辿り着ける構成にしています。
Afterその後 — 想像と違う着地に、全員が納得した
トップページのデザインとモーションを含めた初回の提案の時点で、先方に喜んでいただけました。当初イメージされていたリニューアルの方向とは大きく異なる着地でしたが、ワークショップから対話まで一緒に掘ってきたプロセスがあったからこそ、関わったメンバーの誰もが納得できる結果になりました。
理念を定義しなおしたことは、サイトの中にとどまらず、社内にも社外にも good な反応を生んでいます。ことばを軸に据えたことで、これから発信するすべてに、ぶれない拠りどころができました。
Deliverables展開物
Scope手がけたもの
- 理念再定義のきっかけづくり(ワークショップ・代表との対話の設計/進行)
- コーポレートサイト(果実が落ちるアニメーション)
- 社員インタビュー
- インフォグラフィック
- ブログ機能